私が正社員から派遣社員になり1年半が経過しました。
派遣社員として働いてみたいけれど、良かったことや困ったこと、給与面を知りたい!という方の参考になるように、私の経験をお伝えしようと思います。
正社員を辞めて派遣介護士になった理由
まずは、なぜ私が正社員を辞めたのかについてお伝えします。
- サービス残業が多い
- 行事が多く、休日でもボランティアで行かなければならない
- 夜勤、夜勤明け、休日だろうと関係なく強制参加させられる会議や勉強会がある(手当は出ない)
- 上司のパワハラ、お局様の若い子いじめ
- 役職がつくと責任だけが重くなり、給料は増えない
- 休日でも仕事のことばかりを考えていて休んだ気がしない
介護業界はどこもブラックだと思うのですが、人手不足なのにも関わらず、やることが多すぎるんですよね。
サービス残業は当たり前。人相手にする仕事なのだから仕方のないことかもしれませんが、正直やってられません。
このままじゃ体も心も壊れてしまう…。そう感じたので逃げるように派遣介護士になりました。
派遣社員になって良かったこと
- 言われたことをやっていればいいので、責任が軽く精神的に気が楽
- 家族とのやり取りをしなくていい
- 合わないと思ったらすぐに辞められる
- サービス残業なし。残業したらその分を払ってもらえる
- 係や委員会に参加しなくてよい
- 不満があったら派遣元に相談できる
本当の休日を手に入れた!
派遣社員になり、休日は羽を伸ばして本当に自分の好きなことができます。
気になっていたカフェに行ってみたり、資格の勉強をしてみたり、新しいことを始めたり。
オンオフの切り替えができると、気持ちに余裕を持って仕事ができます。
「正社員にだって休みがあるじゃん」そう思われますよね。
それがなかなか体も心も休まらないのです…。
介護は毎月のように行事があります。特に敬老会やクリスマス、新年会は大イベントなので、数か月前から企画を練り、ボランティアやご家族への連絡、職員による出し物の練習、小物作りと、毎日目が回りそうなほど忙しくなります。
普段の業務だけで手一杯なのに、業務時間内にすべてできるはずがありません。
もちろんサービス残業です…。
家に帰っても企画書作りに小物作り。物品の買い出し等々、休めるはずがありません。
特に行事を執り行う責任者になった時は「これ頼んだら嫌な顔されるよな…」「また企画が通らなかった…どうしよう」と小心者でみんなを巻き込むことが苦手な私は一人で抱え込んでだいぶ病んでしまいました。
こんなに頑張っても給料が上がるわけでもないし、評価もされない。
この行事が終わってもまた次の行事の計画を立てないと…。
そんなことを毎日考えていたので、正社員時代は、すっかり介護の仕事自体が嫌になっていきました。
そして派遣に働き方を変えた今、こんなに気持ちが楽!
面倒なことは押し付けられないので、企画を考えたり、家で小物を作ったり、出し物の練習をしなくていい!
休日は仕事のことを考えなくていい!
好きなことをして過ごせる、本当の休日を手に入れることができました!
これが派遣社員になって一番良かったことです。
派遣社員、思ってたのと違う…
派遣社員になって良かったことの方が大きいですが、実際に働いてみて「あれ、思ってたのと違う」と感じたことがあるのでご紹介します。
派遣先の施設によって違いますので、そこはご承知おきください。
- 居室担当をつけられた
- トイレ掃除の当番が回ってくる
- 勉強会、会議には派遣だろうが強制参加
- (居室担当の)家族への手紙を書かなければならない(コロナ禍)
- 更新前に派遣会社に時給交渉をしなければ賃金アップしない
- 正社員が退職したら餞別を請求される
- 看護師や正社員がいるのに救急搬送の付き添いをすることがあった
居室担当って派遣社員はやらなくていいのかと思ってた
正社員時代、派遣の方には居室担当をつけていなかったので、てっきり派遣社員はやらなくていいことだと思っていました。
私が勤めている派遣先ではすぐに居室担当をつけられました。
居室担当ってわりとやること多いですよね。
私は夜勤もやっているので、夜勤中にケアプランの作成や評価をしたりできるのですが、他の派遣さんは夜勤をやっていないので、よく残業していました。
他の派遣さんからの話によると、派遣で居室担当つけられたのは初めてだったそうです…。ということはやはり珍しいのでしょうか。
勉強会、会議の強制参加は正社員だけじゃない!?
私の派遣先は夜勤や夜勤明け以外の職員は、パート、契約社員、派遣社員でも勉強会や会議への参加は強制です。もちろん手当はつきます。
これも珍しいみたいです。
私も、こういうのは正社員だけが参加すると思っていましたから。派遣先によりますね。
時給交渉しなければ賃金アップしない
これこそ派遣会社によります。
私の派遣会社の「労働条件通知兼就業条件明示書」を確認すると
【昇給 有(同一派遣先で勤務後1年毎/勤務評価の結果、その経験の蓄積・能力の向上があると認められた場合には1~3%の範囲で基本給を加算する】
と記載がありました。「それなら10円くらいは上がるかな」と高をくくっていたのですが、1年が経ち、普通に3か月で更新し、給与明細を確認するとまったく変化がありませんでした。
派遣会社に連絡を入れると「すみません、交渉してみます」とのこと。
こちらから働きかけないと派遣会社は動いてくれませんでした。大手だと勝手に毎年上がっていくようですが…。派遣会社もよく考えて選ぶ必要がありますね。
派遣会社の福利厚生ってどんな感じ?
派遣会社によって利用できる福利厚生サービスは異なるので、事前に調べておく必要があります。
私の派遣会社では以下の福利厚生サービスを利用できます。
- 社会保険(健康保険、雇用保険、厚生年金、労災保険)
- 賠償保険加入
- 交通費別途支給
- 健康診断
- 有給休暇
- 産前産後休業
- 育児休業
- 介護休業
- 子の看護休暇
- つわり休暇
- 配偶者出産休暇
- 慶弔見舞金
- 資格取得奨励金
- スキルアップ支援
勤務時間や日数など、条件を満たせば充実した福利厚生を利用できます。
派遣社員の給与面って正社員と比べてどんな感じ?
正社員時代は役職や資格手当、介護処遇改善手当、ボーナスなどがつくので、年間手取りで340万円ほどいただいていました。
そして派遣社員になってからはこれらがありません。
夜勤の回数にもよりますが、大体月に手取り20~23万円いただいているので、年間240~270万円くらいですかね。
100万円くらい減っています(笑)
特にボーナスが大きいです!毎月の手取り額は正社員より少し少ないくらいです。
派遣先のリーダーの給与を聞いたら「20万いかないくらい」と言っていたので、やはり施設によるのでしょう。リーダー手当もついて本当にその給与なら、派遣の方がまだマシなのでは…?
この先も派遣社員でやっていく?
私の答えはYes!
介護という仕事は、施設や個人がどれだけ頑張っても儲かる仕組みがありません。
役職がついたところで、責任は増大しますが給与は大して変わりません。
手当で3,000~10,000円くらいです。
それならば、私としては多少給料が減っても精神的に楽な方を選びたいです。
意外かもしれませんが派遣介護士は、働き盛りである20~30代の若い人も多いです。たいていは夜勤専従だったり、複数の派遣会社を掛け持ちしていたり、副業をしている人が多いですね。
私自身は正直、派遣のお給料だけで充分生活できています。
毎月平均10万円は貯金や投資に回せていますので、まったく問題ありません。
それでも足りなければ副業をやればいいかな、と考えています。
介護職に安定なんてありません。そんなものは存在しませんから。
資格とスキルさえあればどこでも働ける、この介護職の利点をうまく活用したのが派遣介護士だと思っています。
「若いのに派遣なんてもったいない」
そんなことをよく言われますが、私の中で派遣介護士は、自分らしく仕事も私生活も楽しく生きるための最強の働き方です!
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